【完全解説】算定基礎届と労働保険年度更新

年1回の社会保険・労働保険手続きを分かりやすく解説

企業には毎年必ず行う必要がある 年1回の行政手続きがあります。

代表的なものが次の2つです。

  • 算定基礎届(社会保険)
  • 労働保険年度更新(労災保険・雇用保険)

いずれも提出期限があり、
提出を忘れると 行政指導や追徴金の対象になる可能性があります。

この記事では、企業の担当者向けに

  • 手続きの概要
  • 提出期限
  • 計算方法
  • 注意点

を分かりやすく解説します。


算定基礎届とは

算定基礎届の目的

算定基礎届とは、

社会保険料の基準となる標準報酬月額を決定するための手続きです。

毎年4月〜6月の給与を基に、
9月からの社会保険料が決定されます。


対象となる保険

算定基礎届の対象となる保険は次の2つです。

  • 健康保険
  • 厚生年金保険

対象者

原則として

7月1日時点で社会保険に加入している被保険者

が対象になります。

ただし以下の人は対象外になる場合があります。

対象外の例

  • 6月1日以降に資格取得した人
  • 月額変更届の対象者
  • 休職等で報酬がない人

算定の対象となる給与

対象となるのは

4月・5月・6月の報酬

です。

対象となる主な報酬

  • 基本給
  • 残業手当
  • 通勤手当
  • 住宅手当
  • 役職手当

※賞与は含まれません


提出期限

7月10日


提出先

  • 年金事務所
  • 健康保険組合(組合加入の場合)

提出方法

  • 電子申請(e-Gov)
  • 郵送
  • 窓口提出

現在は 電子申請が推奨されています。


算定基礎届を提出しない場合

提出がない場合

日本年金機構が標準報酬を強制決定することがあります。

その結果

  • 社会保険料の過不足
  • 行政指導

につながる可能性があります。


労働保険年度更新とは

年度更新の目的

労働保険年度更新とは

労災保険と雇用保険の保険料を申告・納付する手続きです。


年度更新の内容

年度更新では次の2つを申告します。

① 前年度確定保険料

対象期間

前年4月1日〜当年3月31日

実際に支払った賃金を基に計算します。


② 新年度概算保険料

対象期間

当年4月1日〜翌年3月31日

賃金見込み額を基に計算します。


保険料計算の基礎

基礎となるのは

従業員に支払った賃金総額

です。

含まれる主な賃金

  • 基本給
  • 残業手当
  • 通勤手当
  • 各種手当
  • 賞与

提出期限

6月1日〜7月10日


提出先

  • 労働基準監督署
  • 都道府県労働局

納付方法

保険料は

  • 一括納付
  • 分割納付(概算保険料40万円以上)

が可能です。


年度更新をしない場合

提出がない場合

労働局が保険料を認定決定することがあります。

さらに

  • 追徴金(最大10%)
  • 行政指導

の対象になる可能性があります。


算定基礎届と年度更新の違い

項目算定基礎届年度更新
対象保険健康保険・厚生年金労災保険・雇用保険
提出先年金事務所労働局・労基署
提出時期7月10日まで6月1日〜7月10日
計算基準4〜6月給与年間賃金

年1回の手続きでよくあるミス

企業でよくあるミスとして

  • 算定対象者の判断ミス
  • 月額変更届との混同
  • 賃金集計ミス
  • 雇用保険対象者の漏れ

などがあります。

特に

パート・役員・短時間労働者

の扱いでミスが多くなります。


算定基礎届・年度更新は社労士に依頼できます

これらの手続きは

  • 計算
  • 届出
  • 電子申請

まで含めて 社会保険労務士に依頼することが可能です。

当事務所では

  • 算定基礎届
  • 労働保険年度更新

など スポット業務にも対応しています。


社会保険・労働保険の手続きはご相談ください

  • 算定基礎届
  • 労働保険年度更新
  • 入社手続き
  • 退職手続き

など スポット業務でのご依頼も可能です。

社会保険算定基礎届

被保険者報酬月額算定基礎届9月以降の社会保険料の基本となる標準報酬月額を決定する手続き。7月1日から7月10日までに提出が必要です16,500円
(10人まで、5人毎に3,300円追加)

労働保険年度更新

労働保険料概算・確定保険料申告書前年度及び今年度の労働保険料の申告書を作成し、労働基準監督署に提出する届出、6月1日から7月10日までに提出及び納付が必要    16,500円
*建設業を除く

(10人まで、5人毎に3,300円追加)